Beast 〜獣たちに好かれた僕〜
第10章 武田信玄
優誠「ハァ…朝から元気だったな…あいつ…」
聖輝「そうだね。」
猪塚「うーん……」
優誠「あっ、担任。」
聖輝「あれ?何か困ってるのかな…?」
優誠「関わらない方がいいだろ。」
聖輝「そっそうだね…」
猪塚「うーん…あっ、早坂!涼野!ちょうどいいところに!」
優誠「げっ…バレたし…」
聖輝「なっ何ですか…?」
猪塚「お前ら、ちょっとこれ見てくれないか?」
優誠「は?」
猪塚「いや、実はさ…俺の机にこんな手紙が置かれていて…」
聖輝「手紙…?」
優誠「『明日放課後1の2の輩滅ばん。甲斐の虎』」
聖輝「えっ武田信玄…?」
猪塚「武田信玄?」
聖輝「いや、武田信玄って甲斐の虎って呼ばれてるんです。」
優誠「へぇ…さすが優等生…」
猪塚「何で俺に武田信玄から手紙が来たんだ?もしかして…タイムスリップか?!」
優誠「はぁ?んな訳ねぇだろ!武田信玄かぶれだろ!」
聖輝「武田信玄かぶれ…?」
優誠「要は武田信玄に憧れてる奴からの手紙じゃねぇの?」
猪塚「あっなるほど!お前頭いいな〜」
優誠「いや、普通だけど…」
猪塚「えっ?じゃあ武田信玄かぶれが俺のクラスをめちゃくちゃにするってことか?」
聖輝「分からないですけど…そうかもしれません…」
猪塚「うーん…そもそもさが高に武田信玄みたいな奴いるのか?」
優誠「いや、俺は知らない…」
聖輝「僕も聞いたことないです…」
猪塚「うーん…謎だ…」
聖輝「何なんでしょうか…この手紙…」
優誠「どうせただのいたずらか何かだろ!相手にする必要ねぇって!」
猪塚「だったらいいけどな…この高校ただでさえ脅迫も多いからな…」
聖輝「ですね…」
猪塚「朝から悪かったな、ありがとう。」
優誠「いや、行こうぜ。」
聖輝「うん。」
武田信玄…一体何なんだろう…