Beast 〜獣たちに好かれた僕〜
第10章 武田信玄
一徹「お疲れさん!」
聖輝「お疲れ様でした!」
有紀「お疲れ様、はいどうぞ。」
聖輝「ありがとうございます!」
春樹「最近結構忙しくなってきたね。」
一徹「そうだなぁ…ありがたいことだけどな。」
有紀「そうね…もう少し人手が欲しいわね…」
春樹「でもさ、これ以上雇うと厳しいんじゃない?」
一徹「そうだなぁ…せめて大倉くんが復活してくれたらいいけどなぁ…」
聖輝「あの、大倉くんって…いつ頃復帰されるんですか?」
有紀「この間お見舞いに行ったんだけどね…まだはっきりとした退院が決まってないらしいのよ。」
聖輝「そうなんですか…」
春樹「大倉くんいたら親父も助かるよな。」
一徹「あぁ、大倉くんは俺の代理になるからな。」
聖輝「代理?」
有紀「大倉くんね、お料理が得意で働いてる時は主人のポジションにいるのよ。」
聖輝「えっ?!そうなんですか?!」
春樹「それに、明るくて力持ちだし、すっげぇ優しくていい奴なんだよね。」
有紀「お店で働きながら定時制の高校に通ってるのよ、本当しっかりした子なのよね。」
聖輝「定時制?」
一徹「何でも、両親が離婚してから経済的に苦しいらしくてな…家計を助けるためにバイト掛け持ちしながら勉強してるみたいだな。」
聖輝「うわぁ…めちゃくちゃ優しいじゃないですか!」
春樹「だろ?だから大倉くんってこの町の人達に愛されてるんだよね。」
聖輝「へぇ…会ってみたいなぁ…」
有紀「あら、もしよかったらこの日曜日一緒にお見舞い行く?」
聖輝「えっ?!いいんですか?!」
一徹「あぁ、日曜日臨時休業してみんなで大倉くんのお見舞い行くか!」
春樹「うん、俺も部活休みだし、久々に大倉くんと会ってしゃべりたい!」
一徹「じゃあ決まりだな!」
大倉くんかぁ…どんな人なんだろう…