Beast 〜獣たちに好かれた僕〜
第11章 ケルベロス
狛犬「涼野くん!さっきタジーから聞いたんだけど、大丈夫?!」
聖輝「はっはい…もう大丈夫です。」
松本「ケルベロスの威圧にやられるとはな…」
優誠「そのケルベロスって相当ヤバイ奴だな…」
二宮「人を寄せ付けない奴だから。」
狛犬「寂しくないのかな?一人で生徒会室に篭って…」
松本「それがあいつにとって居心地がいいんだろ。」
狛犬「えぇ〜俺はみんなでワイワイ楽しくやる方が楽しいと思うけどなぁ〜」
聖輝「…怖かった…」
優誠「ん?」
聖輝「あの人と同じ空間にいるだけで…死ぬかもしれないって思った…」
二宮「死を感じる空間か…」
松本「いつかあいつと殺る時がくるかもしれねぇ…覚悟決めておかねぇとな…」
優誠「でもさ、No.2でそれなんだろ?No.1の魔王ってどんな奴か…」
聖輝「魔王さんは優しいですよ!さっきも廊下で会って僕のこと心配してくれたし…」
松本「それが信じられねぇんだよな…」
二宮「俺も、その魔王は偽物だろ?」
聖輝「偽物じゃないですよ!!」
優誠「No.1の奴がさが高の連中を気にかけること自体がおかしいもん…」
聖輝「おかしくない!!」
狛犬「うーん…俺も見たことあるけどさぁ…実際どうなんだろうね?」
聖輝「あの人は本物ですよ!!悪い噂を流されてるだけです!!」
松本「じゃあ証明しろよ。」
聖輝「えっ?」
二宮「魔王が噂とはまるで違う優しい奴だって証明したら信じてやるよ。」
聖輝「いやっそれは……」
優誠「そもそも魔王とどうやって連絡取るんだよって話だな。」
狛犬「あっ本当だ、LINEとかしてないのかな?」
松本「いや、してたとしてもID分からなかったら意味ねぇだろ。」
狛犬「あっそっか。」
聖輝「うーん…魔王さんいい人なのになぁ…」