Beast 〜獣たちに好かれた僕〜
第11章 ケルベロス
小山「確かに…この学校は他と比べると恐怖と背中合わせです。でも…どこの高校でも出会いはあります。」
小山「きみにも…大切だって思える友達がいるんじゃないんですか?きみの隣にいる彼とか。」
聖輝「優誠くん…」
優誠「…俺にも…責任あるからさ…せめて責任取らせてくれよ…聖輝。」
聖輝「えっ…?!」
優誠「…ルーキーってあだ名が原因で狙われるんだったら…俺はもう2度とその名前で呼ばない。」
聖輝「優誠くん…」
小山「涼野くん…きみは確かにこの高校には似つかわしくないかもしれない。でも、この高校だからこそ出会った人達のこと…大切なものとして思ってほしいんです。」
聖輝「……。」
優誠「…お前が学校やめるって聞いたらさ…狛犬達も寂しがるぜ?」
聖輝「狛犬さん達……」
優誠「恩があるんだろ?恩も返さずに学校去るのは違うと思うけどな。」
聖輝「……そうだね…うん、僕には…友達がいる…」
小山「ここで得た出会いは…きみにとって人生の財産の一つになりますよ。」
聖輝「…はい!」
優誠「よっしゃ!聖輝、教室行こうぜ!」
聖輝「うん!」
小山「あっ涼野くん、昼休み管理室に来てください。名簿集めておきますので。」
聖輝「あっはい!」
優誠「名簿?」
聖輝「うん、ちょっとね。」
僕達は小山さんと別れ、教室に向かった。