Beast 〜獣たちに好かれた僕〜
第11章 ケルベロス
優誠「おい聖輝…マジで行くの?」
聖輝「だってさとしくんって気になるんだもん…」
優誠「お前…意外と度胸あるんだな…」
聖輝「まぁね…興味あるから。」
優誠「そう…あっ、あそこだな。」
聖輝「ゆっ優誠くん!こっこここ声かけて!」
優誠「えっ俺?えっさっきまでの度胸どこ行った?」
聖輝「お願い!怖くて目すら合わせられないよ…」
優誠「ったく…分かったよ…すんませーん!」
「あぁ?何だてめぇら?」
優誠「あの、長嶋智さんっていますか?」
「長嶋?お前…長嶋に用事あんの?」
優誠「まぁ…はい。」
「お前ら1年坊主だろ?ケンカ売るならやめとけ、あいつはやべぇぞ?」
「あの身体こそケンカする為だけに生まれてきたようなもんだよな?」
聖輝「ゆっ優誠くん…」
優誠「いっいいから呼んでください!」
「知らねぇぞ?…長嶋!1年坊主呼んでる。」
「うっす。」
聖輝「えっ?!」
優誠「でっデカ!!」
目の前に現れた男は、身長2mはあるくらい巨人だった。
長嶋「お前らか?俺に用事あるのは。」
聖輝「あっあああ…あの…あの!なっ長嶋先輩にお聞きしたいことが…ありまして…」
長嶋「何だ?」
優誠「いや…先輩とケルベロスって友達っすか?」
長嶋「ケルベロス…?」
聖輝「はっはい…!!」
長嶋「ケルベロス…ケル…ベロス……」
優誠「あっあの…ケル」
長嶋「ひっひぃ!!許してぇー!!!」
聖輝「えっ?!」
優誠「どっどうした?!おい!!」
「あーあ、やっちまったな…」
優誠「えっ何すか…?」
「こいつ入学式ん時ケルベロスにボコボコにされてからケルベロス恐怖症なんだよ…」
「ケンカはめちゃくちゃ強いんだけどよ…ケルベロスの方が一枚上手だったんだよ。」
聖輝「けっケルベロス……」
長嶋「やっやぁ…!!」
優誠「ダメだ、こいつは白だな。」
聖輝「そうだね…」
優誠「すいません、ありがとうございました!」
長嶋「……。」
聖輝「ごっごめんなさい!!」
僕達は3年1組から離れ、自分達の教室に戻った。