Beast 〜獣たちに好かれた僕〜
第13章 亀裂
「どぉ〜も〜♪」
優誠「だっ誰だよ…?お前…」
横山「俺は陽気な横山裕ちゃんで〜す!」
聖輝「横山…裕ちゃん…?」
二宮「……。」
狛犬「ねぇねぇ、2枚重ねってどういうこと?」
横山「簡単や、最初に見せたカード、実は2枚重なってるってこと。」
聖輝「えっ?!2枚重なってたんですか?!」
横山「そう!そして絵柄を見せていない方を中に入れることで…ほら!」
狛犬「あぁー!!」
優誠「そういうことかよ!」
聖輝「すごーい!!」
横山「あはは〜マジックは奥が深い!だからやめられへん!」
二宮「で?何なの、急に入ってきて。」
横山「マジックやってたから気になってつい話かけてもうた〜」
狛犬「あははっ!きみ面白いね!」
優誠「お前何年?」
横山「俺3年!」
聖輝「えっ?!3年生?!」
狛犬「先輩じゃん!」
横山「そんな上下関係とか気にしない気にしない!」
優誠「まぁ…さが高自体に上下関係とかないけど…」
二宮「アンタさ…最近この辺りで暴れてんの?」
横山「暴れてるって?」
二宮「ほら、お前言ってただろ?殴られた奴のそばにトランプ置かれてるって。」
聖輝「あっはい!そうらしいんですよ!しかも無差別に人を殴っては楽しんでるらしくて…」
狛犬「えぇ?!無差別は酷い!!」
優誠「お前…まさか…」
横山「いやいや、俺ちゃうよ〜見て!この手!」
狛犬「あれ?包帯巻いてるじゃん、どうしたの?」
横山「先月くらいやったかなぁ〜左手ボコボコに殺られてん。」
聖輝「えっ?!誰にやられたんですか?!」
横山「魔王や、魔王。」
二宮「魔王…?!」