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Beast 〜獣たちに好かれた僕〜

第13章 亀裂



昼休み。


聖輝「優誠くん、話したいことってなに?」


優誠「あっあぁ…教室行く時さ…ちょっと小耳に挟んだんだけど……」


聖輝「うん…」


優誠「松潤がさ……退学になるって…」


聖輝「えっ?!」


聖輝「うっ嘘…松本さんが退学だなんて…」


優誠「いや、俺もまさかとは思ったんだけど…校長室からそういう話が聞こえてきて…」


聖輝「そっそんな…あのトランプ事件のせいで…?」


優誠「そっそれが…昨日学校付近のコンビニで万引きしたらしくて…」


聖輝「万引き?!」


優誠「あぁ…万引きの決定的な写真が学校に送られてきたらしくて…」


聖輝「そっそんな…」


優誠「トランプ事件に万引きが重なって…退学処分になるって…」


聖輝「どうして万引きなんか……」


優誠「さぁな…でも監視カメラにもばっちり万引きする瞬間が撮られとったらしいからな…」


聖輝「松本さん…昨日からどうしちゃったんだろ…」


優誠「分からない…でも何か理由はあるはずなんだよなぁ…」


聖輝「理由……」


二宮「憂さ晴らしなんじゃねぇの?」


聖輝「にっ二宮さん…」


二宮「父親のお見舞い、アルバイト、そして大嫌いだった元友達の存在を消すための。」


優誠「お前…まだ松潤のこと…」


二宮「友達なんて思ってないし、あいつがどうなろうと俺には関係ないから。」


聖輝「そんな……」


優誠「おい!お前…本気で松潤があんなこと言ってると思ってんの?」


二宮「あれが松本潤の本当の姿なんだよ。」


聖輝「……。」


二宮「ふふ、まさか本当に退学になるとはな、笑える。」


優誠「お前…!!」


二宮「お前らもあいつには関わらない方がいいよ。」


聖輝「あっ…行っちゃった…」


優誠「ニノの奴…本気でああ思ってるのか…?」


聖輝「分からない…」


優誠「ハァ…あいつら…このままじゃバラバラになっちまうな…」


聖輝「うん……」

ずっと仲良しだった友達が…突然バラバラになるのって…

寂しいなぁ……

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