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Beast 〜獣たちに好かれた僕〜

第3章 入学式



パシッ


聖輝「……えっ…?」


「なっ何だお前…?」


「おいおい!タイマンに手出してんじゃねぇ」


ボコッ!!


「ぐわっ?!」


「なっ?!」


聖輝「えっ?!」


殴られた男はぴくりとも動かなかった。


「てってめぇ…ぶっ殺す…!!」


ドカッゴキッ!!


「うわぁー!!!」


聖輝「?!」

今…ヤバい音しなかった…?!

「ぐっ……」


「あれ〜?もう終わり〜?なーんだ、つまんないの〜」


聖輝「あっ…あぁ…」


突然現れた男の人は2人を一瞬にして気絶させた。


「ん?」


聖輝「あっ…あっ…」

殺される…

男2人を一瞬でやってしまったんだから…僕もあの人達のように…

「……。」

最悪だ…やっぱり最初からここに来るんじゃなかった…

僕はここでボコボコにされて…死ぬんだ…

聖輝「…っ!!」

涙が止まらない…だって…怖いんだもん…!!

「……。」


聖輝「!?」

殴られる…!!

スッ…


聖輝「…えっ…?」


「ごめんね、怖かったよね。もう大丈夫だからね。」


男の人は殴るどころか、僕の頬を挟むように両手を添えて、指で涙を拭き取ってくれた。


聖輝「…ひっく…ぐすっ…うわぁぁーん!!」


「大丈夫…大丈夫だからね…」


泣きじゃくる僕を男の人はぎゅっと強く抱きしめた。


そして、僕が泣きやむまでずっとそばにいてくれた。

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