テキストサイズ

Beast 〜獣たちに好かれた僕〜

第23章 桜蘭2



東郷さんは顔はめちゃくちゃ怖いし、組員達に怒鳴る声も恐ろしいけど…僕にはすごく優しかった。


組長「章大、ワシからのプレゼントや。」


章大「わぁ…ゲームだ!」


組長「お前と同い年のガキ共にえらい人気あるんやろ?だったらお前も持っとけ。」


章大「ありがとう!」


東郷さんは僕の気持ちを察してくれたのか、家に帰れとは一言も言わなかった。


組長「章大!これ着てみ。」


章大「何これ?スカート?」


組長「わははっ!これは着物って言うてな、昔の人らはみんなこれ着て生活しとったんや。」


章大「えぇっ?!これを?」


組長「せや!今の時期やったらめちゃくちゃ涼しいで。」


章大「へぇ…」


そして、東郷さんは僕のことを本当の息子のように接してくれた。


「章大!おやつ用意したから一緒に食べようや!」


章大「わぁーい!」


「章大!あとで鬼ごっこしようや!」


章大「うん!」


組の一員達も、すごく優しくて…


僕は久しぶりに人肌の温もりに触れた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ