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聖輝「ハァ…」


春樹「どうしたの？さっきからずっとため息ついてるけど…」


聖輝「あっごめん！バイト中なのに…」


春樹「何か悩んでることあるの？」


聖輝「うん…ちょっとね…」


一徹「大丈夫か？早退するか？」


聖輝「いっいえ！大丈夫です！」


有紀「そう…？」


「聖輝くん、悩んでる時は誰かに相談するとスッキリするよ。」


「そうそう！おじちゃん達でよかったら聞くよ〜？」


聖輝「…相談…乗ってくれますか…？」


一徹「もちろん、お前は大切な家族だからな。」


有紀「話せる範囲で大丈夫だからね。」


春樹「俺も、聖輝くんの力になりたい。」


聖輝「皆さん……」

何て暖かい人達なんだろう……

「それで？相談っていうのは…恋か？」


聖輝「いっいやいや！そんな明るい話題じゃないですよ！」


「何じゃ〜…つまらん。」


一徹「おいおい、聖輝は真剣に悩んでるんだからな？」


有紀「そうよ、聖輝くんに失礼よ。」


「すんません…」


聖輝「あの…僕…友達に嘘をついているんです…」


春樹「嘘？」


聖輝「うん…その…学校の友達は僕のことすごく可愛がってくれて……」


聖輝「こんなひ弱な僕と一緒にいてくれるから…だから……」


聖輝「ずっと嘘をつき続けるのが辛くて……」


有紀「そう……」


春樹「その嘘って…どういう…嘘なの？」


聖輝「……家族……」


一徹「ん？」


聖輝「…家族が……死んでるってこと……」


有紀「まぁ……」


聖輝「普通なら言えることだと思うんですけど……なかなか言えなくて……」


春樹「そっか……」


一徹「学校で家族の話をしたりするのか？」


聖輝「…たまに……」


「そっか…そりゃあ言いにくいね…」


春樹「…聖輝くんは…その友達に家族のことを話したいって思ってるの？」


聖輝「…うん…信頼してるから…隠し事はしたくない…」


一徹「…無理に言う必要はないんじゃないか？」


聖輝「えっ？」