トクベツ、な想い
第21章 エピソード潤
会社に入った頃
俺の監督指導をしてくれた女性社員が翔くんのファンだった
いつも見てキャーキャー言ってたんだ
仕事を進める為の残業だってのに
休憩とるって言っといて…
俺はそれを若干冷ややかな目で見てた
残業がある度に毎回毎回、よく飽きないなって
でもその人に着いていってたから
自然と俺も見るようになっていったんだよ
ほとんどいたよね
すごい苦しそうな顔してた
誤魔化せてると思ってた?
真剣な姿勢がね…痛々しかったんだよ
今でもよく覚えてる
だから気になって
なんでって…自分でも思ったけど
その時はよく分からなかった
女性社員の人が一緒じゃなくても
企画部の前で足を止めて、個人的に見るようになっていってた
もうね、ストーカーみたいで
何してんだってパニクったんだよ?
どんどん加速してく想いがさ…正体不明で
…もうその時点で分かってたのかもしれないけどね
認められるわけないでしょ…
蓮くんに相談したらね
あっさり言われちゃった
恋ねって