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腹黒ドS王子の愛する人2

第2章 伝わらない

秋夜side




葵に触れられない日々が続き、俺は自分でも呆れてしまうくらいに日々の生活に支障がでていた。





「シューヤ、何ぼーっとしてるの?」



「えっ、いや、すまない。」





こうやって、打ち合わせ中にオリバーの話を聞かず上の空の時が多くなった。





「また葵のこと?」



「......。」







答えられずに無言でいるとオリバーが俺の肩を掴み熱のこもった瞳で見つめてくる。






「そんな仕事に支障が出るような恋人、やめなよ!!僕なら、いつだってシューヤのことっ....!!!」







そう言って近づく顔を肩ごと押し返すと、オリバーの顔が悲しく曇った。






「悪い、葵以外にそんなことはしたくない。」







怒らせたのは俺だ、だからこれ以上葵に傷を負わせるような行為はしたくないんだ。

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