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捨て犬

第14章 食べたい?

「エミ、どこに座る?」


食器を並べながら
エミに聞くと

「ここ」

って迷いなく答えながら
エミは俺の席を指差した


また
俺の脚の間に
座って食べたいってことだ


いーよ
俺、うれしいから

俺も

そうしたいから



俺さ
変わったよな・・・

食器並べたりしてる(笑)

信じらんねーよ

今までは当り前のように
全部女にしてもらってたから

昔の女が
今の俺見たら
びっくりするだろうな・・



「カズマ、食べよ?」


「あ、あぁうん、いただきます」


エミがすぐ前に座ってるから
昨日と同じように
俺の食べにくさはMAX

それでも俺は満足なんだ


時々
子供みてーに
食いもん口元まで運んで
食べさせてやると

エミは
軽くほほ笑む



幸せって

こうゆーこと
なのかな・・・・



早く
バイトに
慣れて欲しいような

慣れて欲しくないような

複雑な気持ちで
俺は
それからの毎日を過ごしていた






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