捨て犬
第15章 目、つむって・・・
社員旅行は
一泊二日の温泉旅行
エミと暮らすようになって
俺が外泊するのは初めてなんだ
バイトの日は
まだ俺に甘えるエミ
それなのに
俺が社員旅行の日も
エミはバイトの予定で…
大丈夫かな…エミ
「エミ?」
「なに?」
いつもの儀式で
煙草を吸いながら
俺はエミに聞いてみることにした
「俺さ・・・
今度の土曜日
社員旅行なんだよ」
「旅行?」
「あぁ。
会社の人と一緒に
みんなで温泉に行くんだ」
「うん」
「泊まりなんだ
一泊二日」
「え・・・」
「土曜日の夜は
帰って来れないんだ」
「・・・」
「エミは
その日バイトだろ?」
エミは黙ったまま頷く
俺からエミの顔は見えないけど
きっと
不安そうな表情をしてるに
違いなかった
エミの身体が
急に硬くなったからだ
「バイト・・休むか?」
するとエミは
俺の予想を反して
すぐに首を横に振った
「大丈夫だよ?
一日くらい休んでも。
俺が萩原のおばさんに
言ってやるから」
それでも
またエミは首を横に振る
なんなんだろう・・・
休んじゃいけないって
思ってるのか?
「俺、日曜日の
夕方まで帰ってこないんだぞ?」
「・・・うん・・」
「大丈夫か?」
「電話・・してもいいの?」
「ん?旅行先に
電話してもいいかってこと?」
「うん」
「いいよ。
もしかしたら
あんまり長電話は
できないかもしれないけど」
宴会とかそーゆのが
あるんだよな・・・
「あんまり
電話できないの?」
一泊二日の温泉旅行
エミと暮らすようになって
俺が外泊するのは初めてなんだ
バイトの日は
まだ俺に甘えるエミ
それなのに
俺が社員旅行の日も
エミはバイトの予定で…
大丈夫かな…エミ
「エミ?」
「なに?」
いつもの儀式で
煙草を吸いながら
俺はエミに聞いてみることにした
「俺さ・・・
今度の土曜日
社員旅行なんだよ」
「旅行?」
「あぁ。
会社の人と一緒に
みんなで温泉に行くんだ」
「うん」
「泊まりなんだ
一泊二日」
「え・・・」
「土曜日の夜は
帰って来れないんだ」
「・・・」
「エミは
その日バイトだろ?」
エミは黙ったまま頷く
俺からエミの顔は見えないけど
きっと
不安そうな表情をしてるに
違いなかった
エミの身体が
急に硬くなったからだ
「バイト・・休むか?」
するとエミは
俺の予想を反して
すぐに首を横に振った
「大丈夫だよ?
一日くらい休んでも。
俺が萩原のおばさんに
言ってやるから」
それでも
またエミは首を横に振る
なんなんだろう・・・
休んじゃいけないって
思ってるのか?
「俺、日曜日の
夕方まで帰ってこないんだぞ?」
「・・・うん・・」
「大丈夫か?」
「電話・・してもいいの?」
「ん?旅行先に
電話してもいいかってこと?」
「うん」
「いいよ。
もしかしたら
あんまり長電話は
できないかもしれないけど」
宴会とかそーゆのが
あるんだよな・・・
「あんまり
電話できないの?」