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捨て犬

第18章 えっ?

エミを
足の間に座らせて
一度抱きしめてやって
それから
キムチ鍋を食べながら
俺はエミと
ゆっくり話をした


「知らない人って、誰だ?」


「萩原さんの・・由香ちゃん?」


「あぁ~、由香ちゃんな。
萩原の妹だよ。
いい子だよ、明るくて優しい。
おばさんに似てる感じ。
心配しなくても
怖い人じゃないよ」


「・・・そう?」


「うん。
確か・・・エミとも
歳が近いはずだよ。
大学生なんだ」


「カズマも来る?」


「え?パン屋の忘年会?」


「うん。
おばさんが
カズマも誘いなさいって・・」


「あ、そ~なの?
それで、忘年会いい?
ってメールしたのか?」


「うん」


「あはは、そっか。
じゃ、心配ね~じゃん
俺がいれば大丈夫だろ?」



「・・ん・・・」



ま、大人数でご飯なんて
食べたことね~から
緊張してんだろうな

だから
エミは多分行きたくねぇんだろう

けど
こうやって
少しずつエミに
色んな経験をさせてくれる
萩原のパン屋に

俺は感謝していた

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