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捨て犬

第3章 お前、泣けるじゃん

俺はとにかく走りまくった

走って走って
ヤツを探した




駅の周辺
駅の中
コンビニの周り
公園
隣の駅
交番も・・・遠くから覗いた


もっと遠くに
行ってしまったかもしれない
アイツを
俺は街中必至で探したんだ


でもアイツは見つからない


汗だくになって
また公園を探したりしたけど
アイツは

いない



だめだ・・・



もう





会えないかもしれねー・・








そう思いながら公園を後にし


アパートに

帰ろうとした時だった





あっ・・・アイツ・・





ヤツは


公園の
ずっと向こうから

買い物袋を持って
突っ立ったまま

俺を
見ていたんだ


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