ディアブロ☆~共同生活約150日~
第18章 気持ち
『ん…あれ?』
翌朝目を覚ますと
隣に奏太くんの姿は無かった。
(ごはん…作らなきゃ。)
「おはよう。」
『あ、琉斗くんおはようございます。』
私が部屋を出ると
リビングで琉斗くんが
コーヒーを飲んでいた。
玄関を覗くと水輝くんと
純くんは帰って来ていないようだった。
私はキッチンに向かい
朝食の準備を開始した。
「あ…。」
『あ。逞くんおはようございます。』
私が支度していると
逞くんが目を覚まして
部屋から出てきた。
私はなんとなく気まずく
目を合わせられずにいた。
「あの…昨日すまん。
ノックしないで。」
『あ…あぁ。大丈夫です。
これからはちゃんと
ノックしてくださいね。』
「あぁ…。」
なんとなく気まずい空気が流れたのを
琉斗くんも察知したようだった。
―ガチャ。
「おはよう!陽菜ちゃんごめん!
俺急ぐからこのまま仕事いくね!」
奏太くんは部屋から勢いよく飛び出し
私と目を合わせずに寮を出て行った。
『あ…いってらっしゃい…。』
(逞くん…誤解されちゃったよね。
あんなところ見られて…。)
なんとなくぎこちないまま
私たちは朝食を食べて
2人を仕事に見送った。