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A family is the best

第9章 約束

智side


おいらは、翔に駆け寄った。

智「どうしたの?翔?」

と聞くと、

翔「俺……俺……。どうすれば……いいの?」 
 
智「翔?大丈夫だから落ち着いて。何があったの?どうして泣いてるの?」

翔を抱き締めながら優しく聞くと、

翔「智にぃ。ほんとのことを教えて?あの日、何があったの?」

と聞いてきた。

智「翔……。わかった。」

おいらは、あの日のことをすべて話した。

父親と母親の仕事関係のことも、あの事故の犯人のことも。

すべて話終えたとき、翔からまた泣き声が聞こえてきた。

翔「そっか……ッヒク…しらな……ッヒク…かった。グスッ……雅紀は……ッヒク…何も悪くッ……なかったんだね……グスッ……俺の勘違いだったんだ……」

翔が崩れ落ちる。

智「翔‼」

慌てて支える。

翔「俺……俺……雅紀になんてことを……兄弟なのに……信じてあげれなかった。」

智「今から信じてあげればいいじゃない?翔?大丈夫。おいらがついてる。今は泣いていいんだよ?誰も見てない。何もかも吐き出しな?おいらが受け止める。」

翔「でも……。」

そう言って、うつむきながらまた話し出す。

翔「さっき先生が言ってた。雅紀の発作はストレスから来たものだって。今も熱が下がらなくて、点滴してるの。俺のせいで…………。どうすればいいの?もうわかんないよ。」

また自分を自分で追い込んでしまう翔。

うつむいてる翔をおいらの方に向かせる為に名前を呼んだ。

智「しょお。」

すると、翔がおいらの方を向く。

不安そうな顔の翔に向かって、語りかけるように言葉を繋げる。

智「もっと自分に自信をもって?しょおなら大丈夫だよ。それにね。雅はずっとしょおのことを信じていたよ?また前のように戻れるって。雅は兄弟のことを話すときはいつも笑ってた。しょおが雅のことを信じてあげれば、雅はきっとよろこぶよ?」

そう言うと、不思議そうに翔がおいらを見上げた。


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