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なぜ?

第5章 癒し

「お気を付けて。」
「名津子さん。ホントにごめんね。ワガママなヤツだけど、月曜日までよろしくね。」
「ムカついたら、殴って良いから。一応見えないところなら平気だから。」
「わかりました。住所は大丈夫ですか?」
「うん。Google+マップで調べた。」
「何かあったら連絡してね。っていうか、何かなくても連絡して。」
「はい。」


「ところでジュノは?」
「体調が悪くって起き上がれないそうです。皆さんによろしくと…」
「あっそ~…」

私はみんなをジェット機まで見送り、ホテルへの帰路に着いた。



ジェット機はソウルまで直行で飛んでくれることになった。
機内には俺たちだけのプライベートジェット。ホントにありがたい話だ。

もちろん話題はジュノだ。
「なあジュノってさ、ホントは治ってんじゃないの?」
「昨日、走ってたぞ。」
「俺なんか怒られたぞ!」
「えっ?ミンヒョン何したの?」
「名津子と喋ってた。」
「だけ?」
「だけ。」

「マネージャー、ジュノ狡くない?」
「知ってる。リセットだ。」
「リセット?」
「リナのせいで精神状態ボロボロのまんまカムバは迎えられんからな。」
「マネージャー、リナのこと知ってたんだ…」
「当たり前だ。悪いオンナにひっかかったもんだよ。しかもだ、あのオンナ、ジュノの部屋にいるぞ。」
「えっ?どういうこと?結婚したよね?」
「それとこれとは別みたいだな。ジュノの部屋を新しく準備するのと、リナを何とかするのに、月曜日までかかりそうなんだ。それまではジュノにはソウルを離れてもらってる方が都合がいい。」
「でもさ、ジュノのヤツ、名津子にかなり焦れ込んでるよ。いいの?ペンだよ?」
「名津子さんはペラペラ喋るタイプじゃない。隠すタイプだ。それに年下好きを公言してるヤツが40のオンナに焦れ込んでるとは、誰も思わん。」
「40!?誰が?」
「名津子。」
「マジかよ…見えね~…」

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