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上エッチ新幹線

第2章 浜崎健太の事情①

「あの……試験というのは……ここで?」

ガラスで括られている個室は
座席が向かい合っていて
椎名理佳は正面ではなく
なぜか俺の隣に座っている。

「そんなに固くならないで。私、健太より
年下だよ。敬語もやめてね」

俺を下の名前で呼び捨て……

しかもタメ口……

俺を「健太」と呼ぶことが許されるのは
菜々子と身内だけだ。

菜々子もあの仲谷という男と
隣の個室にいる。

「菜々子」と呼ばせてはいないだろうか。

通路側に座る俺は
菜々子の様子が気になり
振り返ろうとした。

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