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上エッチ新幹線

第23章 仲谷慎之助の事情⑥

「格好悪ッ。俺」

偽造されたものではない。

紛れもなく俺の筆跡。

「慎之助が退職日になっても結婚の意思が
あればするよ」

立場逆転。

一年後にここを辞めて菜々子と結婚か。

悪くないかも。

「菜々子はそれでいいのか?」

菜々子の気持ちも大切。

「待てるよ。だって慎之助のこと
大好きだもん。それに……」

バッグから一枚の紙を取り出し
それを開くと突き付けるように
俺に見せた。

「……今日で辞めなくて良かった」
「でしょ?ハンパないでしょ?」

その用紙には一生を費やしても
支払いきれない違約金額が書かれていた。

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