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上エッチ新幹線

第47章 仲谷慎之助の事情⑬

「帰るよ。連絡くれたらいつでも来るから」

有給休暇のおかげで
時間はもて余すくらいある。

「雑炊ご馳走さま。美味しかった」
「そう言うわりには残してるけどな」

細やかな冗談のつもりだった。

「……ごめんなさい」

無理もない。

食欲などあるはずがない。

だが、冗談のひとつでも口にしないと
辛そうな彩乃を見ていられなかった。

「じゃあな」

でも彩乃の傍に居たい気持ちに変わりはない。

後ろ髪を引かれる想いで玄関へ向かう。

「慎之助ッ!待ってッ!」

寝室から彩乃が叫び俺を呼び止めた。

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