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沙也加にとってショックだったのは
チン之助とサクラの行為より
父親の大和と菜々子の行為だった。

改めて父親が一番好きだということに
気付かされた。

『今夜久し振りにパパに抱いてもらおう』

かたや彩乃にとって
チン之助とサクラの行為は
思いの外ショックではなかった。

軽蔑する想いも無ければ侮辱すらない。

怒りや憤りなど微塵も感じず
そんな荒んだ想いは
超越してしまうほど
彩乃は慎之助を愛してやまなかった。

血の繋がり故のことかもしれない。