天気予報の恋人
第17章 chapter 17
本当は、親の理解を得ているなんてのは
半分嘘だった
アパートを借りて、お金を援助してもらうのは本当の事だけど
なぜそこにかずを一緒に住まわすのかまでは
納得してはいなかった
確かに両親はかずをサポートする事に全面的協力をすると言ってくれている
だけどそれはあくまで
翔ちゃん達がいるからの話で
わざわざ離れて二人で暮らす事へはかなり渋っていた
『万一の時にお前はともかく、翔たちに迷惑が掛かる …状況に依ってはかなり重大な問題になるんだぞ』
何度もそれを繰り返された
だけど
かずの本当のやすらぎになれるのは、俺しかいないんだ
他に誰もいない、二人の空間を作ったら
きっとかずは、もっと変われる
…俺はそう信じてる
いや、信じたい
翔ちゃんは、何だかんだ言って
わざわざうちの親に全て確認する事はしないのも
分かってた
だって確認ってなると、俺を信用してないって言ってるようなものだから
翔ちゃんの性格からして、それはないだろうと
踏んでいたんだ