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天気予報の恋人

第4章 chapter 4



2年前

サマースクールの後

翔ちゃんの家でかずと一緒に過ごしている間


リーダーと翔ちゃんは

毎日のように出掛けていた



時には苛立ちを隠しきれないからと

家に戻らずに

リーダーの家に泊まる事もあった翔ちゃんは

見ていられないくらい

疲れていたのを

覚えている





何度もかずの両親と話し合いを重ね


ついには

俺の親も、かずを引き取ると言い出したけど


それには

かずの親が絶対に駄目だと引き下がらなくて



…その時はなぜいけないのか、分からなかったけど


後から

その「ダメ」だと言う理由を知って

俺は愕然とした




これが実の親なのか…


そんな環境にいたかずが、あまりに可哀想で


かずがいないところで

何度も泣いた


でもそれは、泣かないかずの代わりに

…泣いていたのかも知れなかった



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