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エロース …ときめき探求物語

第10章 感情入れちゃダメっ!!

私…

もう迷わない!!

富貴子は
つい今さっき寝かせつけた
健太のスヤスヤと寝息をたてる寝顔に
そう誓った。

いつか旦那サマと
もう一度家族で暮らすために
生きていかなくちゃ!!
旦那サマの身体の機能が
完全には戻らなくても
ある一定の環境さえ整えば
社会と繋がって生きていけるように
支えるのが妻である
私の役目だ!!

そのためなら
なんだってするよ!!

………この身体さえ使っても……


ただ…
その前に
したかったな…………………

富貴子はそのときなぜか
満のことを思い出した。

奥さんと離ればなれで
慣れない大阪で
職場をまとめようとしていて
派遣の私なんかのことまで
色々と配慮してくれる所長さん…
私より年下だけど
なんか一緒に会話してると
心が暖かくなる……。

そんな感情に
富貴子は気づき
つい今朝のゴミだしでの
出来事を思い出してしまった。


……うふっ。
所長さんてば
丸まったティッシュを
私に拾われて焦ってたよね…。
なんか可愛かった…アハ。

………そういえば
私の浮きブラ状態も
ガン見してた気がするし……ヤン。


――――
富貴子は契約書を見直す
最初の撮影はもう1週間後…
それまでに
横浜に引っ越しして…
あの人を今の病院から
機能回復センターに転院させて…

だから明日には
配送センター…急だけど辞めなくちゃ…

私…
AVで1年間稼ぎまくって
あの人のリハビリと治療代に
まわさなきゃ…………。


もう
エッチすることが仕事になっちゃう……
こわいな…
不安だな…
商売女っていうのになるのか………。

普通の女として
最後に
普通の男性と………したい…………。

富貴子は
そんな感情を抑えきれず
すやすや眠る健太を部屋に残して
満の部屋に向かった………………。

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