びゅーてぃふる ❦ ふれぐらんす【気象系BL】
第2章 バーチャルな君と僕
「確か
友達とのLINEで貼られたやつがあるはず…」
スマホをスクールバッグから取り出して
友達とのトークを遡っていく
「…あ、あった!」
茶髪のカツラを被って
可愛い、愛されメイクをして
女子の制服を着た…僕
出来ればもう見たくなかった
黒歴史だ、こんなの…
でも背に腹は代えられない
「一か八か、これで…」
USBケーブル経由でスマホの写真をパソコンに取り込むと、ノらない指つきでメール文を作成した
『写真ありがとうございました
すっごくイケメンですね!
じゃあこっちも…文化祭で撮ったものでちょっと画像は荒いですが』
メールを送信すると、即座に
バレたらどうしよう…
やっぱり送らない方が良かった?
気持ち悪がられるかな!?
って後悔が襲った
もう遅い…
後は返信を待つことしかできないんだ
「……パソコン切っちゃおうかな…」
怖くて
批判が返ってくるかもって思ったら不安でしかなくて…
けど、閉じることはできず
ふとパソコン横に置いてあったノート達に目がいった
「あぁ…忘れてた
宿題もういいや
明日、まさ君にでも見せてもらお…」
勉強道具をバッグにしまってパソコンを見つめる
しんと静まり返る部屋
僕の心臓の音だけが忙しく響いていた