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びゅーてぃふる ❦ ふれぐらんす【気象系BL】

第2章 バーチャルな君と僕


『写真ありがとうございました
すっごくイケメンですね!
じゃあこっちも…文化祭で撮ったものでちょっと画像は荒いですが』


イケメン……
そりゃそうだよね
だってこれは僕じゃないもん
潤だもん…

一目惚れしちゃったりしたかな
潤のこと
好きになっちゃったかな…

自分でしでかしたことなのに
『すっごくイケメンですね!』
その一言が僕の心を深く抉る

こんなことなら…
いや、でも…


送られてきたメールの
クリップのマーク
ここを開けば、カズちゃんが見れる


見たい
見たいっ…!

僕のぶすくれた写メだったら
カズちゃんは返信をくれなかったかもしれないんだから…


僕は意を決して
クリップの部分をクリックした




「……!!!」




心臓が止まるかと思った

そこに写っていたのは
色白で
優しそうな顔立ちの
可愛い女子高生で…


「これが、カズちゃん…?」


食い入る様に画像を見つめた

こんなに可愛い子
会ったことない!!

可愛い!
可愛い過ぎるっ!!


僕は一瞬にして恋に落ちた

それと同時に更なる自責の念にかられる


ネットを通しての付き合い
ただそれだけ
だからいいんだ
偽ってたっていいんだ

正当化するように
何度も何度も自分に言い聞かせた




『こんなに可愛い女の子が僕のファン第一号だなんて
なんだか夢みたいです!
あっ、でも見た目がどうこうとかじゃなくて
僕の歌声を好いてくれてたって事が
やっぱり一番嬉しいな』


せめて
せめてもの償いのつもりで
僕の気持ちだけは
嘘偽りのなくカズちゃんに伝えた

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