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びゅーてぃふる ❦ ふれぐらんす【気象系BL】

第2章 バーチャルな君と僕



「はぁっ…はぁっ…
遅くなってごめんっ…! 待った…?」

「いや全然…! あの、その髪…」

「あ…やっぱ変かな、」

「や、違くてっ…! かっこいいです、凄くっ…!」


髪を切って髪色を変えたサトシ君は
だいぶイメージが変わっていて
驚いたけどすごく似合っていた

前に会った時よりもかっこよくなってて
まともに顔が見れない
きっと耳まで真っ赤だ
そんな僕にサトシ君は
『良かったぁ』って言って、ふにゃっと笑った

…あ…かっこいいのに、それ、可愛い…


「あ、あの! 取り敢えず座りましょうか、」


ベンチへ手を伸ばすと
その手がサト君の右手に包まれた


「…っ?!」

「カズナリ君…このまま聞いてくれるかな、」


サトシ君が真剣な顔を向ける


「初めてこの公園で会った時
好きって言われて……嬉しかった
でも『だった』って言われて、ちょっとショックだった
女の子からの告白じゃないのに
カズナリ君は男の子なのに、なんでかそう思った

なんでだろうって初めは分かんなかったよ
でも、考えて…相談したりもして
気付いたんだ…」


握られた手が、熱い


「僕は…カズナリ君が好きなんだ、って」

「…えっ……?」


澄んだ瞳でじっと見つめられて
胸がドキッと鳴る


「ネットのカズちゃんじゃなくて
今、僕の目の前に居るカズナリ君が好きなんだ」


どうしよう


「好きだよ、カズナリ君」


嬉しい…

答えなきゃ
今度こそ
僕の本当の気持ちを伝えなきゃ
もう後悔なんてしたくない、だから…


「…ぼ、僕も…サトシ君が好きですっ…!
過去形なんて嘘ですっ…
ずっと…ずっと…!今だって…!」


堰を切ったように
僕の中の想いがとめどなく溢れた

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