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びゅーてぃふる ❦ ふれぐらんす【気象系BL】

第1章 かりそめの遊艶楼



「ん、もっと…もっと鳴けよ…っ藍姫(あいひめ)」


半端に脱がした、源氏名と同じ藍色の襦袢に汗をいくつも落として夢中で腰を打ち付けた


「…ぅ、あ、あぁっ」


普段、抱いた時には見ない自分以外の白濁


「っん…」


男の奥に果てるのも初めてで

でも乱れる太夫の顔と身体は
抱いてきたどの女とも比べ物にならない程、淫らだった





その日を境に
俺は繋がっていた女、全員を切り離して
取り付かれたように遊艶楼へ行っては藍姫を抱いた





刺激も加わって更に有意義になった俺の生活


「お久しぶりで」

「おう、前のパーティーいなかったろ」


月に数回開かれる、金持ち限定の高等なパーティーにも余暇の楽しみとして出席を欠かさなかった


「用があってね」


たまに会うこの松本潤という男の父親は、うちの会社のお得意様

同じ20歳だし
息子とは仲良くしとけと言われてたのもあって、居るようなら顔を会わせ話すようになっていた


「最近どうなの」

「うーん…うちの会社はねー」

「ちげぇよ、プライベートの方だって」


端っこに設けられたソファに2人で腰掛け
シャンパンを片手に、いつもながらの会話をした


「…そんな感じ?つまんないでしょ
特に遊んでないわけじゃないけど…そっちは?」


はぁとため息を吐き出し、シャンパンを飲んでいく姿が余計につまんなそうだった


「…いいとこ見付けたんだ」

「え、何何?」


俺に体を傾ける潤に些か賭けではあったが
"男って経験ある?"と耳打ちしてみた

数回瞬きをして顔をしかめる様子に、これはないなと判断したが


「1日やってるから…今から行かない?」

「え…いや、だってまだ終わってないし」

「そんなん気にすんなよ」


側に置いてあった小さなテーブルに俺と潤のシャンパングラスを置き、少し抵抗する手を強引に引いて会場を出た

昨日も行ったのに身体が求めてる

一緒に楽しもうと思った反面、自分の欲望のまま藍姫に会いたくて

足早に洋館へと向かっていった

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