びゅーてぃふる ❦ ふれぐらんす【気象系BL】
第7章 Eternal Burgundy
次の日の仕事帰りに、早速ジムへ行ってみた
「今日は見学だけ…」
受付の人にそう言って中へ入らせてもらうと
そこは想像してたよりも断然広く、会員の人達はみんな楽しそうで…
なんだかすごい好印象だった
…だから
「入会してきた」
そう電話で小山に伝えたら、『はやっ』って笑い声が返ってきた
「はは…いや俺だってビックリだよ」
『いやいやいや。なんで本人が驚いてんすか』
「だってさ…なんか想像してたよりも良かったんだもん。実際やってはないけど…雰囲気っつーの?」
『ふふ。まぁ喜んでもらえたならいいんですけど』
「ん。だからさ、明日一緒に行こうぜ?」
『えー…明日ですかー』
「どうせ暇だろ?」
『はい。暇です』
2人で爆笑して、笑い声が薄くなってきた頃
俺はじゃ、と電話を切った
翌日の夜、俺達はジムへ
ロッカーでトレーニングウェアに着替え、靴もトレーニング用に履き替える
準備が整うとタオルを持ち、小山と一緒にジムの中へと入った
「まずはランニングマシンで、身体温めますか」
「おう」
そこへ向け2人で歩いていると、小山が「あ」と声を上げた
「えっ、何」
「先輩。あそこにいる人、僕の担当してくれてるインストラクターの人です」
そう、小山が指差した先には、昨日はいなかった人が…って…
「え……」
うそ
うそだろ…
「先輩?」
そこには
もう、逢う事はないだろうと思っていた人の姿があった