びゅーてぃふる ❦ ふれぐらんす【気象系BL】
第7章 Eternal Burgundy
飲みかけだったワイングラスをまた傾ける
もういいだろ
早く出て行ってくれ
そうじゃなきゃ、溢れそうな想いをぶつけてしまいそうだ
翔…
最後に逢えて
お前から逢いに来てくれて
嬉しかった
俺は、お前を ―――――
『納得行かねぇ…』
『あ? …まだ居たのかよ
とっとと帰れって言ったろ…』
『腑に落ちねぇよ、急にこんな…』
『帰んねぇーと…何するかわかんないよ…?
俺ねぇ…』
嫌われていい
憎まれてもいい
俺を覚えていてくれるなら
『飲むと誰彼構わずヤりたくなるんだよね』
『…なんだよそれ
ただ俺の事追い出したいだけだろ…』
グラスを持ったまま翔の元へ歩み寄った
目の前でワインを煽り
壁際に翔の身体を押しやる
グイッと顎を持ち上げると
怯えた目が俺を捕らえた
今頃そんな目を向けたって遅いよ…
『じゅっ… んっ…!』
口に含んだワインを合わせた翔の唇の中に注ぐと
ゴクリとそれを飲み干す音が聞こえた
『っ…はぁっ、はぁっ…』
翔の瞳が揺れる
嫌われていい
憎まれてもいい
俺を…刻み込んで忘れないで
腕を引いて
ソファーに翔の身体を組み伏せた
『やだっ…潤…っ!』
『黙れよ』
俺を
忘れないで