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びゅーてぃふる ❦ ふれぐらんす【気象系BL】

第9章  ❦ SPECIAL THANKS ❦ Vol.2



「ようこそ、魅華月へ。
久し振りだね、智。和也」

「雅紀さん…!」

「ご無沙汰しております、雅紀さん」


頭を下げると、目尻に皺を寄せて微笑んでくれる


「相葉さん。コレ、皆にお土産です」

「ふふ。凄い量ですね?
でもありがとうございます、櫻井さん」

「コレは智が作ったクッキーです」

「智が?」

「…っ、はい」


…皆にどう思われるだろう
途端に嫌な汗が背中を伝った


「さとちゃんクッキー作れるの?!」

「…うん、まぁ…」

「見たい! 見せて!」

「僕も!」

「コラッ! 行儀が悪いぞ!」


雅紀さんの注意も他所に、子供達がバスケットに群がる


「わぁ、すごーい! おいしそう!」

「早く食べたい!」

「はいはい、わかったから!
光一、厨房におやつの準備をするように伝えてきてくれる?」

「はい」

「はいはーい! 皆、席に着いて!」

「「「はーい!」」」


健ちゃんの一声に子供達が素直に従う


「逞しくなったね、健ちゃん」

「そぉ? ま、一応光一さんの次にお兄さんだからね!」


得意気に胸を張る健ちゃんは
やっぱりあの頃のまま
それがなんだかとても嬉しかった

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