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タヌポエスケッチブック

第22章 重力

21世紀、人は地球の重力に魂を縛られて未だに飛び立てずにいる。

そして男は愚かな過ちを繰り返す。

ブスだと分かっているのに、
デブだと分かっているのに、
ババアだと分かっているのに、
或いは男の娘だと分かっているのに、
そして見せパンや短パンだと分かっているのに

スカートがひらりとめくれると視線はそこに釘付けになってしまう。
見てしまって後悔することは分かっているのに、
いや、後悔したばかりなのに

男はなぜスカートがひらりとめくれると見ずにはいられないのだろう?

そこには男の魂を引き付けるとてつもない重力があるのだろう。
男なら誰もこの重力に逆らうことはできない

風にあおられて重力に逆らい、自由に舞い上がるスカートよ、このスカートのように重力に逆らって自由になりたいと思う。

いや、この重力に縛られなくなったらもはや雄ではないかと諦めてみる

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