テキストサイズ

アップルパイと君の隣で

第11章 先輩と家族


幼い頃の私には家族がいた。
両親と兄との4人暮らし。
母は10代で兄を産んだ。
母は10代で結婚、出産をする事に両親に猛反対され父と駆け落ちした。
それから数年、私が産まれた。
正直家は貧乏だったけど大切な人達の間で私は幸せだったと思う。
そんな幸せが崩れたのは私が小学3年生の頃だった。
父親の持病が酷くなり入院。
同時期には母が信用し頼み込まれて借金の連帯保証人となっていた親友が裏切った。
頼りの無かった母は寝る間も惜しんで仕事をして私達の生活費に借金の返済、父親の入院費を何とか工面しようとしていた。
母は衰退し私達にもあたるようになった。
私達兄弟はそんな母を助けようと必死だった。
しかし、そんな努力も身を結ばず父親は病死。
母は寂しさとストレスからか仕事を辞め、毎晩男遊びをする様になった。
母の私達へのあたりはますます酷くなっていった。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ