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アップルパイと君の隣で

第13章 終わりと始まり


「謝んないでよ。お前、もっと早く言うべきだったとか思ってるだろ」

「それは...」

「良いんだよ!俺は颯那と一緒に居れて幸せだったんだから」

その事まで謝んないでよ。と付け加えると光はクスクスと笑う。

「うん」
ごめん光。

「だから颯那が告白OKしてくれた時は本当に夢みたいで」

「うん」
知ってるよ。

「本当に嬉しくて」

「うん」

「本当にっ...大事で...」
光は堪えきれなかった涙を流した。

こんなふうに光が泣いているのを見たのは初めてかもしれない。
光はいつだって私の気持ちを優先させていた。
私とはどうやったってつり合わない。
だって私は光の幸せなんか考えた事も無かった。

「私も光が好きだったよ」

私がそう伝えると光は更に涙を流し私を抱きしめた。
私は嘘をついた。

ー自分が酷く嫌になる瞬間だった

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