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黒川とぱんぱかぱん!

第2章 黒川虹花は救世主



「暇になっちゃったね…
あとは夕方仕事帰りに買ってくれる人がくるまで…んーと…

あと一時間ほど休憩みたいなもんなんだよね」


黒川は店内にある時計を見ながらそう言った

「そうなんだ」

「永野くんはどうする?もう帰っちゃう?」

「あ、俺はまだここに…」


そうだ
俺にはちゃんと目的があって黒川を追いかけて来たんだ

悪ガキの相手しててつい忘れていた

「よかった!私永野くんに話があったの!

永野くんテストやる気になったんだよね?」


「あぁ、あれ。辞めた。それより…」

「なんで?今日凄く頑張ってたじゃん」


……またはじまった…
なんで遮るんだ…

マイペースすぎるぞ黒川

それでもいきなり話の内容を変えるわけにもいかず
続けた



「頑張っても才能ないからな。
今日で無理だって思い知った」

「今日だけで決めつけるのよくないよ!
それに誰でも最初から出来るわけないでしょ?

今は続けること後が大事だよ?

今日先生に誉められて嬉しくなかった?」


「……まあ…悪い気はしないけど…」


いつもと違うから気持ち悪いっちゃ気持ち悪いけどな


「いい点数とると他の人にも誉められるよ!」


「………うーん…」


「追試わざわざ受けなくて済むんだよ?」


「お、おう…」


「親御さんも喜んで
なにかご褒美もらえるかもよ?」


「!」


ご褒美…

母さんと父さんが喜ぶ…


「その話乗った!まだ俺ならやれる!」

「よし、その意気だ!永野悠真はやればできる子!

って事で…ちょっと待ってて」


「へ?お、おい!」


黒川はなぜか店の奥の方に行ってしまった

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