黒川とぱんぱかぱん!
第2章 黒川虹花は救世主
「じゃあテスト返しすんぞー」
教壇に立った担任は確かにそう言った
「え、なんで…?」
「あとあいつ担当の教科だけじゃん。返ってきてねぇの」
そうだったけか?
担任なら今返しても別に不自然じゃないか…
「黒川」
「はい。」
名簿順に次々呼ばれて黒川の番
テスト用紙を手にした瞬間
なんとなく微笑んだような…
あの様子だといい点とったんだな
そういえば
俺にも分かるように教えてくれたんだ
すんげぇ頭よかったんだと今更ながらに思った
俺も…
「園原」
「うぃ」
園原はテスト用紙を戻ってくると
吹き出しながら俺にも見せた
「やべぇ!俺天才ですやん!」
「いや、園原に限ってそんな訳…あ、ほんまや!!」
そこにはギリギリ赤点を免れていた点数が書かれていた
園原も学校外はわかんねぇけど
授業では俺と同じく真面目に受けてたからな