ラブリー
第1章 いとしいひと
はやる気持ちを抑えながらもいつもより早く洗って浴室を出る。
そこそこに乾かした髪の毛を触りながら寝室へ入るとベッドに腰掛けてたにの。
手にしてた音楽プレーヤーを置く。
「なに聴いてた?」
「アルバム。勉強熱心でしょ。」
いたずらに笑ってとなりに座った俺に抱きついてきた。
ああ。
もう。
にののその華奢な体をぎゅっと抱きしめた。
そっと押し倒してその上に跨る。
さっきの続きとばかりに唇に吸いつくとすぐ舌をねじ込んで、その馴染んだにのの舌を絡め取る。
頬の内側をまんべんなく舐めて。
「んっ…ん…っ…」
にの。
おれのだよね?
この唇も舌も。
ピタリとくっつけるこの身体も。
髪の毛を上の方に撫で上げると気持ちよさそうに目を細める。
わんこみたいな顔。
シャツを捲ると白くなめらかな上半身に釘づけになった。
乳首に唇をつけたら、
「ぁ……」
小さく漏れた声。
その声さえも。
俺のもの。
その声、大好きなんだよ。