ウサギとオオカミ ~雪の話〜
第3章 友達ってなんだっけ?
「おい、そんな顔すんなよ。」
優に言われて気付いた。
自分がひどい顔をしていたことに。
「ごめん。」
「何で謝んの?ほら。ご飯。できたよ?」
トーマさんへの想い。早く無くさないと!!
「優。付き合ってみたい。」
ブフウウウウッ
「ゲホッ…ゲホッ…まって?」
優は飲んでいたお茶を吹き出し、
顔を真っ赤にしていた。
「なんかあったの??」
「いや。その。トーマさんの気持ちを無くさないとって考えて…」
優は苦笑いで
「…じゃあ、1ヶ月。だけね。俺、そんな気持ちで付き合われるの嫌だし。」
確かに。好きでもないのに付き合うって…
でも、
「それでもいい。付き合って?」
「うぅ…あ〜…もぉー…そんな顔で言われたら。
わかったから。本当に1ヶ月だけね。」
トーマさん。新しい1歩、踏み出します。