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異彩ノ雫

第51章  十二ノ月




山肌を

朝霧の流れ落ち来る

そのままに

身じろぎもせず佇めば

白き裳裾をまといし

ひとり…



幽かにも

幻にも 心戯る



曙に失せし時まで

ただ

ひめやかに睫の濡れて…







【幽幻】



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