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異彩ノ雫

第138章  十ノ月 Ⅱ




あの日
ヴィンテージイヤーに願いをこめて
眠りに就かせたひと瓶を
蝋燭の灯りにかざしてみる

濃色の向こうに君のまなざし
溢れる想いに頬が熱い


初恋の憧れと
細い糸を手繰るように過ぎた日々
夢見た夜がここにある…



ボトルの封印を解きながら
僕は、君に口づける







【ワイン】


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