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異彩ノ雫

第183章  三ノ月 Ⅱ




バラバラと

降り始めた雨は

春を告げるよりも なお激しく

爪を立てながら闇を震わせる



心まで

濡れてはいないだろうか

君…



荒れる夜が

息をひそめて過ぎゆけと

祈りの中に朝を待つ







【夜嵐】


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