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異彩ノ雫

第191章  三ノ月 Ⅱ ⑤




わけもなく
気持ちがざわつく夜…

吹き込む風に
甘い声が聞こえたようで
重ねるグラスの手をとめる



── お酒ではなく あたしに溺れて


あの日 かすかに睨み
笑いながらボトルを隠した おまえ…



幻に
疼く心と酔いが溶け合い
闇に妖しい炎をともす







【酔い心地】


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