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異彩ノ雫

第203章  五ノ月 Ⅱ ②




夜と朝が溶け合う空は

降りやまない雨の中

たわんでは

雫をはじく葉の緑が

色を消した庭に浮かぶ



眠らぬままの

時間の行方に目をこらせば

ただ

雨音が

胸のすき間に響くばかり…







【緑雨】


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