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異彩ノ雫

第280章 恋文 (四十三)




あなたは覚えてるでしょうか
港から山手へと坂道を歩き続け
たどり着いた教会

あの日
私たちは確かに一緒だった

それならば
どこで私たち
すれ違ってしまったのでしょう…


もう 声も聴こえない



…今、鐘が鳴り始めました
海を薔薇色に染めて
朝陽がのぼります


私は今でも あなたを……







(了)


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