ただあなただけを見つめる
第21章 クリスマス
【ごめんな
今日は帰るの7時くらいになると思う】
ガーン…。
なによ、暁のバカ!
こんなことならバイト行けばよかったよ。
7時って……
あと5時間弱あるじゃない!
【バカ!】
むかついた私は、それだけ送って携帯を閉じた。
ベッドに潜り込む、キュッと目を閉じる。
一人になると思い出してしまう…。
身体を弄ぶあの手…あの舌…
苦い精子……
匂い……
何度も頭から消そうとしてるのに消えてくれない。
暁がどれだけ愛を込めて抱いてくれても消えないよ……。
「はぁ…はぁ…」
気づけば過去吸になっていた。
息が苦しいよ……。
「暁……」
プツリと意識が途切れた。