ただあなただけを見つめる
第15章 desire
「やべ…イクかも」
眉間にシワを寄せ、苦しそうな表情を浮かべる。
「イッていーよ…」
私がそう言うと、ニコッと笑って激しく奥を突いた。
そして暁は絶頂に達した。
すぐに私もイッた。
「はぁ…はぁ…」
「もう、また中で出そうとしたぁ…
暁、自覚ないでしょ?
ゴムあってよかったね。」
「久しぶりだから加減を忘れたの!」
ゴムをごみ箱に捨て、私の隣にゴロンと寝転ぶ。
腕枕もしてくれて、愛おしそうに頭を撫でてくれた。
暁の腕枕はたくましくて安心できる。
「俺…子供欲しい。」
「エッ!?」
突拍子もない暁の発言に声が裏返る。
「俺は兄貴と二人で施設で育ったからさ、家族が欲しい。」
「………。」
知らなかった。
暁も旭さんも、私と同じで施設育ちなんて……。