ただあなただけを見つめる
第20章 消毒液
暁がシャワーの蛇口をキュッと捻る。
お湯が止まり、さらに静かになる。
「ごめんね……私が勝手に町に行かなきゃよかったんだ…」
「なんで一人で町に行ったの…?」
「暁に…プレゼント買いたかったの…その帰りに…うぅっ」
「そっか。もうしゃべんなくていいよ。
出よ?ほら、つかまって。」
溢れる涙を拭ってコクンと頷き、暁の首に腕を絡ませる。
抱き上げられてタオルで軽く身体を拭かれると、そのままベッドに倒された。
「…セックスしよ。」
「してくれるの…?」
「むしろしたい。
めちゃくちゃにしたい。
…ごめんね?」
暁はそう言うと、私の首筋に唇を這わせた。
時々漏れる甘い吐息が愛しくて涙が出る。
ずっとこうしていたいよ…
――――――……