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Liar Game 〜1×5〜

第5章 罠



聖輝「ゔぅっ…!!」


櫻井「…涼野くん、スマホ借りてもいい?」


聖輝「えっ?あっはい…」


スマホを渡すと、櫻井さんは何かをし始めた。


櫻井「……よし、これで大丈夫。」


聖輝「あっあの…何が大丈夫なんですか…?」


櫻井「今ね、非通知からの着信拒否の設定したの。」


聖輝「着信拒否…?」


櫻井「うん。知ってた?着信拒否って特定の番号だけじゃなくて、非通知相手にもできるんだよ。」


聖輝「えっ?!そっそうなんですか?!」


櫻井「うん、試しに俺のスマホから非通知で涼野くんにかけてみるね?」


聖輝「はっはい…」


〜♪♪♪


〜♪♪♪


『こちらはauです。お客さまの電話番号を通知しておかけ直しください。』


聖輝「あっ!」


櫻井「ね?これでもう無言電話に怯えなくて済むでしょ?」


聖輝「すっすごい!!どうやってやったんですか?!」


櫻井「簡単だよ、auは「1481」に発信すれば非通知の着信拒否の設定してくれるから。」


櫻井「解除する時は「1480」に発信すれば解除してくれるよ。」


聖輝「おっおぉ…!!」


すごい…こんな便利な機能があるなんて…!!


聖輝「あっありがとうございます!!さすが櫻井さん…頼りになりますね!!」


櫻井「そう?ありがとう。」


聖輝「すごい…魔法みたいですね!!」


櫻井「あははっ、魔法って。」


聖輝「えへへっ…あっ!学校!!」


時計を見ると8時50分。


聖輝「わわっ!遅刻だ!!」


櫻井「ふふっ、車で送ってあげようか?」


聖輝「えっ?」


櫻井「1限目の始まりには間に合わないけど、電車で行くより早めに着くから。」


聖輝「いっいいんですか…?」


櫻井「うん。」


聖輝「あっありがとうございます…」


どうして…どうしてここまで優しくしてくれるの…?


僕…嫌われてるんじゃ……


櫻井「涼野くん?」


聖輝「えっ?あっいや、何でもないです!」


櫻井「そう、じゃあ行こっか。」


僕は櫻井さんの車で大学まで送ってもらった。

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